原子力委員会の専門部会に専門委員として浅間チェアマンが参加

内閣府原子力委員会のもとの、東京電力(株)福島第一原子力発電所における中長期措置検討専門部会の専門委員として、浅間 一(東大教授、ROBOTAD チェアマン)が参加。

これまでの第一回(8月3日)、第二回(8月31日)、第三回(9月14日)の会議資料と議事録(第三回は現時点では録音)が公開されている。

内閣府原子力委員会、中長期措置検討専門部会会議資料・議事録

重要資料:
第1回
資料第2-3号 東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋 当面の取組のロードマップ(改訂版)(PDF:568 KB)
資料第3号 TMI-2 Clean-upプログラムについて(PDF:659 KB)

第2回
資料第1号 プール並びに炉心からの燃料取り出し作業のイメージについて(PDF:392 KB)

第3回
資料第2号 各作業の実施に必要な技術の確立のために当面実施すべき検討課題(PDF:162 KB)
(第1、2回の議論を踏まえて、見通し、開発時期、国際協力などが整理された)

特に第3回では国際協力に関する意見のとりまとめがなされた。

  • 国際社会への情報公開・発信
  • 諸外国政府機関、国際機関、民間事業者からの情報・助言への対応

 

設置目的(資料1−1より):

(前略)現在、事故を収束させるために、安定した炉心冷却システムを構築し、安全な停止状態を継続できるようにする努力が行われています。これが達成された後は、使用済燃料を取り出すことに始まり、発生する放射性廃棄物を管理しつつ、廃止措置に終わる取組に着手することが予定されていますが、この取組は、過去のTMI事故における事例から判断して、相当の長期間を要すると予想されます。国としては、東京電力のこうした取組の着実な進展を促すために、この取組のロードマップとその実現に向けて効果的と考えられる技術開発課題を早急に取りまとめるべきです。(中略)そこで、原子力委員会は「東京電力(株)福島第一原子力発電所中長期措置検討専門部会」を設置し、この取組のロードマップを取りまとめ、その実現に向けて分担するべき研究開発や、実現に向け必要となる制度の整備等の取組を関係者に提言していくこととします。

構成員:

秋庭 悦子、原子力委員会 委員
淺間 一、東京大学大学院 工学系研究科 教授
井上 正、財団法人電力中央研究所 研究顧問
太田 勝正、名古屋大学 医学部 教授
大庭 三枝、原子力委員会 委員
尾本 彰、原子力委員会 委員
近藤 駿介、原子力委員会 委員長
鈴木 達治郎、原子力委員会 委員長代理
高田 毅士、東京大学大学院 工学系研究科 教授
田中 知、東京大学大学院 工学系研究科 教授(部会長代理)
角山 茂章、会津大学 学長
東嶋 和子、ジャーナリスト
豊松 秀己、電気事業連合会 原子力開発対策委員会 委員長
(関西電力株式会社 取締役副社長)
内藤 香、財団法人核物質管理センター 専務理事
野村 茂雄、独立行政法人日本原子力研究開発機構 理事
羽生 正治、一般社団法人日本電機工業会 原子力政策委員会 委員長
(株式会社日立製作所 執行役常務)
早瀬 佑一、東京電力株式会社 顧問
松村 一弘、日本原燃株式会社 取締役副社長
山名 元、京都大学 原子炉実験所 教授(部会長)
和気 洋子、慶應義塾大学 商学部 教授


東電、565頁の経済産業省原子力安全・保安院への報告書を公開

9月9日に東京電力は同日、原子力安全・保安院へ報告したこれまでの状況を取りまとめた565頁にわたる報告書を公開した。大部ではあるが一度は印刷して、目を通すべき資料である。

・福島第一原子力発電所 東北地方太平洋沖地震に伴う原子炉施設への影響につ
いて(PDF 24.4MB)

本文64頁
添付資料501頁

  • 地震発生時の運転、地震応答状況
  • 津波第一波、第二波の被災時状況
  • 1号機から6号機までの事故進展状況
  • 使用済燃料貯蔵施設の状況
  • 放射性物質の大気中、海水中への放出量の評価
  • 作業者の被ばくについて

添付資料には以下の詳細資料が掲載されている

  • 地震発生時の各号機の加速度、応力解析
  • 各号機の3月11日14時46分からの分刻みの経緯
  • 各号機の非常用炉心冷却系の地震時、津波到達まで、津波到達後の状況一覧
  • 各号機の炉心解析(Modular Accident Analysis Programコードによる解析結果)
  • 各号機の原子炉格納容器(PCV)ベントについて
  • 基準を超える放射性物質濃度の海洋排水の放出に関わるモニタリング
  • 作業者の外部・内部被ばく線量分布、線量限度を超える作業者
  • 事故の収束に向けた道筋、当面のロードマップ(〜3年程度)

防衛省、無人機とロボット購入へ

asahi.comは、防衛省は第3次補正予算案に日米の無人航空機と米国製のロボットの購入を要求すると伝えた。フジ・インパック社の「B2」、ボーイング社とその子会社の「スキャンイーグル」、アイロボット社の「パックボット」各2台ずつの計画。

http://www.asahi.com/national/update/0914/TKY201109140225.html


ロボットオペレータのブログ(その後2)

「ロボットオペレータのブログ」が米国電気電子学会(IEEE)のオンラインマガジンのIEEE Spectrumのロボティクス・ブログに英訳、転載された (2011.08.23)。同ブログページのエディターのErico GUIZZO氏の寄稿。

http://spectrum.ieee.org/automaton/robotics/industrial-robots/fukushima-robot-operator-diaries

著者が削除した「ロボットオペレータのブログ」の記事の翻訳、転載の同意をIEEE Spectrum がどのように扱ったかについては関心をもって見守りたい。公共のニュース性があるとのGUIZZO氏のジャーナリストとしての判断か。オンラインマガジンの記事の中で同氏は「ロボットオペレータのブログ」について以下のように述べている。

「何が役立ち、何が役立たなかったを説明することで、S.H.は自身のブログを、緊急事態に対応するロボットを開発する企業や研究者にとって必読の資料とした。」(S.H.は「ロボットオペレータのブログ」の著者のイニシアルとのこと)
“By explaining what works and what doesn’t, S.H. made his blog must-read material for companies and researchers developing robots for emergency situations.”

この点については「ロボットオペレータのブログ(その後)」で述べたアンカーマンの意見と共通している。

“Japan’s lack of robots”について海外ジャーナリズムで繰り返される好奇心については、ジャーナリズムの公共性が国境を越えられない現実には驚かないものの、国際的学術組織がもつべき公共性と客観性について、まれにではあるが時に訪れる異質な靴音の響きを聞き取り新鮮な驚きを感じた記事である。


日本のロボット利用に関する現状と課題 −福島第一原発における災害用ロボット活用事例から読み解く−

IEEE記者セミナーとして、東北大学小菅一弘教授と田所諭教授による標記セミナーが8月4日、東北大学東京分室内会議室において開催されました。小菅教授はIEEE Robotics and Automation Societyの会長、田所教授は同次期副会長。田所教授のPDF を提供いただきアップロードしました。セミナーの取材記事のリンクを以下に貼ります。詳しい内容が紹介されています。

(紹介記事)
マイコミジャーナル
Response


Quinceによる2号機原子炉立屋内調査の映像

福島第一原子力発電所2号機原子炉立屋の中を調査するQuince(千葉工業大学、国際レスキューシステム研究機構)の7月8日の映像が東京電力の「報道配布 写真・動画ダウンロード」サイト (http://www.tepco.co.jp/tepconews/pressroom/110311/index-j.html) に2011年7月17日付けで公開された。左からQuince の上方から自身を見る映像(Overhead)、後方カメラの映像、前方カメラの映像。いずれも広角レンズで捉えたもの。上部中央左寄りに見えるのは線量計の数字を見るカメラの映像だろうか。(動画ファイル18.1MB)

TEPCO 2011.7.17 press release

同じサイトに6月20日付けで公開された6月16日のQuinceの映像(テストの様子だろうか)と合わせて見れば状況が理解し易い。(動画ファイル4.95MB)

TEPCO 2011.06.20 press release


IRSの提案、J-RAPIDに採択される

震災関連研究を対象とした「国際緊急共同研究・調査支援プログラム(J-RAPID)」に国際レスキューシステム研究機構から申請していた以下の課題が採択された。 (情報提供:松野文俊教授)

「津波被害地域での復旧復興に関するロボット技術研究と調査活動」
研究代表者:松野文俊教授(国際レスキューシステム研究機構/京都大学)
共同研究者:Prof. Robin Murphy (Texas A&M University)

目的:
津波被害地域での水中ロボットを用いた港の障害物の調査と海岸部での調査や遺体の探索を実施し、復旧復興に直 接的に貢献する。また、数種類の水中ロボッ トを災害現場で実運用することにより得られる様々なデータを整理・分析する。その結果をシンポジウ ムにおいて広く議論し評価することにより、技術的な課 題だけでなく運用面での課題を洗い出し、今後の災害対応ロボットの展開の指針を示す。

J-RAPIDでは上記課題の他に3件が採択されている。詳しくは以下を参照。
http://www.jst.go.jp/pr/info/info802/index.html

松野文俊教授のメッセージ:
現在、自治体と木村哲也准教授(長岡技術科学大学)など日本側分担者および米国側とスケジュール調整をしております。 スケジュールが決まりましたら、またご報告させていただきます。