オピニオン:中期的な原発対策に向けた指針と研究開発の公開性について(4)

中村仁彦・アンカーマン

(5)まとめ

中期的な原発の廃炉に向けた取り組みについての指針は以下のようにまとめられる。

1)被爆最小化のもとでの最短時間での廃炉達成を
2)原子力災害対策技術を確立し後世に残す
3)公開性をもつプロジェクト運営によって産業基盤の再構築を

公開性を持たせる必要は、今回の歴史的災害の衝撃からの復興の活動を通じて、わが国の科学技術、産業、経済の旧態化したシステムの変革を促すためである。科学技術が社会の技術課題を先取りして解決し産業と経済活動に結びつけるスピードを持たねばならない。

東日本大震災とその後の原発災害に関連して、わが国のロボット技術が直面した問題は、わが国の科学技術と産業と経済との間の一般的な問題である。科学技術と産業と経済との間のつながりの強さとスピードの不足である。原発の廃炉を中心にした災害からの復興に際して、この問題を同時に解決することなしに、復興後の科学技術と社会が信頼関係で結ばれた明るい姿を思い描くことはできない。科学技術と社会の明るい関係を取り戻そうではないか。

テクノ・ソーシャルネットワークは第三の指針を実現するために、あり得る一つの社会システムの設計法として考えたものである。この国が今まで通りであれば、生まれることはないだろう。東日本大震災とそれに続く原発災害がこの国の社会システムの深層構造に衝撃を与えて変化させていたならば、スピード感をもった社会システムを生み出す機運が自然に醸し出されるだろう。テクノ・ソーシャルネットワークのような考察が、社会システムの技術開発に関わる部分に変化を与えるヒントになるかもしれない。



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