タスクフォースが中長期的に果たす役割(1)

中村仁彦・アンカーマン

対災害ロボティクス・タスクフォースについて

対災害ロボティクス・タスクフォース、は東日本大震災と福島原子力災害をめぐるロボットに関連する状況の情報交換、意見交換にと私と東北大学の田所諭教授が呼びかけて、平成23年3月31日に東京大学に25名が集まったのがきっかけで生まれた。3月11日の震災の直後に田所教授が学生たちと海外出張から急遽戻り出動準備をしているという話を聞き、その後の情報を待っていた。3月25日に田所教授から名古屋大学の福田教授へのメールがCCで届き、田所教授が東京に来られる機会に会議を提案したものである。

対災害タスクフォースは、3月31日を第一回として個人の立場で活動すること、日本ロボット学会、日本機械学会、計測自動制御学会、システム制御情報学会、IEEE RAS Tokyo Chapter, IFToMM Japan Council、などの学会の他に、日本学術会議、ロボット工業会などとも連携をもって活動すること、早急に共同声明をまとめて出すことなどを決定した(共同声明は4月5日に5学会から発表された)。浅間一 東京大学教授をチェアマンとし、私がアンカーマンとしてタスクフォースのメンバー間の議論のとりまとめ、公式ブログの運営とそこでの発信などを担当している。

対災害ロボティクス・タスクフォースのメンバーは現在50名を超えている。原子力関係の専門家、宇宙技術の専門家、企業の技術者、などロボットの技術者や研究者でない方々も加わってGoogle Groupsのメーリングリストで議論している。メンバーの氏名については公表しないことも認めており、公表に同意したメンバーのリストは公式ブログで公開している。タスクフォースの中の議論は原則秘密としている、これは3月31日に集まった際にお互いがそれぞれ持っている情報を出しあって状況判断をしようとした経緯からである。現在も、守秘とすることで貴重な情報の交換がなされている。アンカーマンとしてはそこでの議論のうち公開して情報を提供したいと思うものについて、それぞれ公開してよいかの確認を取ってできるだけ公開につとめている。これが公式ブログの投稿記事になっている。

タスクフォースの浅間 一 チェアマンと産総研の比留川博久氏は政府と東電の事故対策統合本部に設置されたリモートコントロール化プロジェクトチームの委員となり、政府と東電と建設機械産業界と密接に連携をとっている。このようにタスクフォースの中で形成された共通認識が対策の現場で役立つ仕組みができている。一方で、タスクフォースのメンバーはそれぞれに研究開発の専門家であるが、タスクフォースとしてあるロボットを開発しようという議論は行っていない。

長期的な震災の復興にむけてロボット技術だけでなく関連する技術について広く知恵を集め、そこから適時に、適した技術、適した運用を提案してゆくシステムをもつ必要がある。タスクフォースが果たすことのできる中長期的な役割の重要なものは、このようなシステムの枠組を作ることではないだろうか。



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