災害対策ロボット技術解説(6)

ロボットの現場導入の際に検討すべき技術課題

東京大学教授 淺間 一

ロボットシステム導入において考えるべき環境条件と,対応の可能性について以下にまとめる.

(1)耐放射線環境での動作可能性
原子力ロボットや宇宙ロボットなどの技術開発において,すでに一部検討がなされている.きわめて放射線量率が高い領域以外では利用できる可能性がある.

(2)遠距離からの遠隔操作
2~5Km 程度からの遠隔操作は,地上の電波でも可能.それ以上の距離や障害物で見通しが悪い環境においては,以下の方策が考えられる.

  • 中継器を設置し,信号をリレーさせる.
  • 作業現場から比較的近い場所にシールドされた空間を作り,そこから操作する.
  • 電波法の特例措置を認可を受け,強い電波強度のものを使用する.
  • 衛星を用いた通信を使う.
  • 指向性の高い通信手段やブースターを利用する.
  • レイテンシーを下げ,低速で操縦する.
  • 周波数帯と出力を変える.

(3)バッテリーの持続時間

  • バッテリー駆動のロボットの場合,運用時間は1,2時間のものが多い.
  • 作業現場から比較的近い場所に,シールドされた空間を作り,そこで充電しながら運用する.
  • 有線を引き,有線,もしくは有線と無線のハイブリッドで活用する.
  • スーパーキャパシタなどの利用

(4)耐水性

  • 耐水性のロボットは多く存在するので,それを活用する.

(5)瓦礫

  • 瓦礫上や瓦礫内で動作可能な走破性の高いロボットは多く存在するので,それを活用する.

(6)除染

  • 耐水性の高いロボットは,水洗いなどで除染しながら繰り返し使用する.
  • 除染せず,使い捨てとすることも考える.

(7)ドアなど

  • ドアの開閉機能のあるロボットが存在するので,それを活用する.

(8)狭い空間での移動

  • 図面や写真など,現場の情報を収集しながら,環境に応じて移動可能なロボットを選択する

(9)瓦礫排除

  • 無人化施工機械などの遠隔操作可能な大型ロボットを用いて除去する.

なお,これらの技術的課題については,現在それぞれについて,本タスクフォース内で詳細な検討が継続的に行われている.その検討結果も発信してゆく予定である.



コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中