災害対策ロボット技術解説(3)

ロボット技術運用の方策

東京大学教授 淺間 一

これまでにセンシング,移動,マニピュレーションやそれを組み合わせた機能を有する様々なロボットが開発され,利用可能なものが多く存在する.しかし,それぞれのロボットシステムごとに,異なる機能や性能を有し,導入可能な環境制約条件も異なるため,導入に先立ち,導入環境に関する情報収集,ロボットシステムに行わせるべきミッションの明確化を行った上で,どのようなロボットシステムを導入するかを決定し,作業計画を立案する必要がある.導入環境やミッションに対して,既存のロボットシステムで導入可能なものが存在しないこともあり得る.

操作方法は,基本的には遠隔操作となると考えられ,またロボット単独による作業,複数台ロボットによる連携作業,人による作業の支援などの運用方法が考えられる.

前述のように,ロボット技術は,与えられたミッションと環境条件に応じて,ロボットシステムを設計し,導入可能なシステムをソリューションとして構築することをその特徴としている.すなわち,導入可能なロボットシステムが存在しない場合でも,入手可能なロボットシステムを補強,改造しながら投入し,その結果を評価しながら,さらに動的に変更を加えたシステムを投入するというプロセスを繰り返すことがロボット技術活用の重要なポイントとなる.これを生産現場で実行している企業が産業用ロボットで成功している企業である.

災害対策ではこのフィードバックプロセスを,災害時に活動するレスキュー隊員等のユーザーインタフェイスの改良等に役立ててきた.しかし,このフィードバックプロセスを災害現場の状況に応じて迅速に実行できることが災害対策ロボット技術の重要な項目である.災害現場でフィードバックプロセスを迅速に実行する組織作りについては,日本はこれまで十分な取り組みを行ってこなかった.

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